この終わりなき片付けとの格闘記。

ニチアサ感想や日々思ったことを綴っていきます。

仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦

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紘汰「見ないうちに美人になったな」

タイトル長っ!と思ったけど去年の「Dr.パックマン対〜」もそれなりの長さだったのでどうということはなかった

お久しぶりです。部屋が片付いたので機嫌の良いメルヴです

 

平成ジェネレーションズFINALに向けたカウントダウンがアツいなか、4年前のMOVIE大戦こと「鎧武&ウィザード」を何週間か前に観たので感想をば ※映画の内容に触れます

作りとしてはMOVIE大戦の原点に忠実な「過去作のエピローグ→現行作の特別編→新旧ライダーのクロスオーバー」という流れ 自分はクロスオーバー系の作品の流れとしてはやっぱりコレが一番好きです。「平成ジェネレーションズ」含むいくつかの作品のように新旧ライダーの物語が同時進行するのも劇場版ならではで嫌いではないのですが、自分が冬映画に一番求めているものは「2010」から変わらず「テレビから姿を消したライダーの最後の勇姿を劇場で拝めること」なので、オープニングで前世代のライダーが出てきてくれた方がテンション上がります ここは好みの話ですね

 

仮面ライダーウィザード 約束の場所

まずはウィザード編 ウィザードに関しては不甲斐ないことに設定をだいぶ忘れていて観てる間は「そういえばこんな奴いたなぁ」とか「晴人かっけえなぁ」とかそんなことばっか思ってました アンダーワールドなんて言葉久しぶりに聞いたぞ…

出自やら何やら一切謎のファントム・オーガの出現とまさかの形でコヨミが復活するところから物語は動き出す。「人工ファントム研究所」とかいう本編に出てきたかどうかすら全く思い出せない施設に潜入する凛子ちゃんと運良くキマイラを再び捕まえたらしい仁藤、なぜかうじゃうじゃ湧いてくるワイズマン、それらをパクパク食べるオーガを立て続けに見せられてクラクラしてきたところに本編終盤で謎の大活躍を見せたメイジ3人組が登場、これは嬉しかった!ウィザード放送当時から「どう見ても1話限りのモブキャラ以上の存在とは思えないのに魔法使いの宿命背負っちゃってるがために毎回ファントムに酷い目に遭わされながらもめっちゃ頑張る3人組」が(どう考えても可哀想なんだけど)すごく好きで、劇場版という活躍の舞台を与えられて素直におめでとうと言いたい 戦闘では相変わらずザコなのでボコボコにされてたけど…

個人的にもう一つ嬉しかったこととしては本編最終2話の「特別編」の出来事も踏まえた作りになっていたこと。通称「魔法石の世界」において晴人はインフィニティーリングを手放しているため、この映画(の前半)における実質的な最強フォームはオールドラゴンという状態での戦いを余儀なくされます この枷が映画においてはかなり効果的に働いた気がしていて、というのもインフィニティー=晴人自身の希望の力が使えないことで自らの迷いが生みだした魔物(=コヨミ)との戦いが意味のあるものになってくるほか、後半のアンダーワールドでの戦いにおいてもドラゴンの見せ場が増えたこと、また自らの内側の世界で晴人が新たに希望を見つけるという本作のテーマも上手に引き出してましたし、何より基本フォームたるフレイムスタイルがめちゃくちゃカッコ良く動くところが見られて本当に泣きそうになった…平成2期は奇抜なデザインのライダーが多いなか、ウィザードフレイムスタイルは第一印象で「かっこいい!」と思えた数少ないライダーだったのでこれを引き立ててくれただけで100点上げたくなる前半戦でございました。演出で言えば晴人とコヨミ(静止画ではなく、そこにいる)との思い出を背景にウィザードとオーガを戦わせるシーンが大好きです

仁藤とかも頑張ってたけど内容としては「操真晴人完結編」とでも言えましょうか、晴人のかっこよさマックスビュードゴーンな映画でしたね。タイトルの「約束の場所」については無難な答えってところでしょう。根本的な晴人の弱さ的な部分は微妙に解決できてない気もするオチでしたがあの人はもうそれでいいような気もするよ。

 

仮面ライダー鎧武 戦極バトルロワイヤル!

ウィザードの世界にクラックが開き仁藤が謎のライダー・武人鎧武に連れ去られるところから続く鎧武編。先に魔法石の世界の話を持ち出しましたがこちらはいわば鎧武版「ウィザード特別編」とでも言えそうな、クウガから鎧武までの平成ライダー大戦となっておりました 日本の各地方を守護する武人ライダーが天下を賭けて競う「戦国の世界」にお呼ばれした紘汰、戒斗、ミッチ、舞、ついでに貴虎がそれぞれの土地でお悩み解決(主に天下取りの手伝い)という分かりやすいようでカオスな内容 名護さんとか賢吾とか伊達さんとか所長夫妻とかが本人キャスト(ただし役柄は別人)(かと思えばそうでもない)で出てきたのは嬉しいんだけど過去ライダー/キャストの起用はMEGAMAX並に意味を持ったものというより本当にただのファンサービス程度の扱いで印象としては薄め

戦国世界のルールに秒で順応して圧倒的カリスマ性で早速天下取りかけてる戒斗とかどう見ても弟が変身する現場を目撃してる貴虎ニーサンとかは色々面白かったのですがぶっちゃけ鎧武本編とのリンク係数はゼロなのでウィザードとの絡みについてのみ触れます

途中からウィザード(とビースト)が合流し共闘パートになるのだがそこでタイトルが変わるでもなく鎧武編を続行、エンドロールも終わったところで共通タイトルである「天下分け目の〜」が表示されるという演出 個人的に映画タイトルは最後に見せられるよりは最初に出てきた方がテンション上がるのでまぁたまにはこんなのもアリかーうーんとか思いながら観てました

この話ばかり持ち出して申し訳ないんですけどウィザード特別編とこの映画、続く春映画(平成vs昭和)までの一連の流れは平成ライダー総決算でもやりたかったのかってくらいオールライダー系が続いているのでディケイド好きな自分として思ったことを少し

まず新旧ライダーの合流が並行世界間の移動つまりディケイド的想像力により実現しているということ。平成2期の世界観はなんだかんだ地続きで、それぞれの街のちょうど真ん中あたりで事件が起きようものなら2大ライダーはバイクを駆り同じ場所で鉢合わせる、というパターンがMOVIE大戦ではほとんどなのですが今回は違った。これにはウィザードと鎧武という2作品の世界観が絡んでいて、鎧武で言うとクラックという一種の門によりヘルヘイムの森と呼ばれる異世界と物語の舞台・沢芽市が接続されてしまったことで沢芽が侵食される=世界の崩壊が始まるというのが物語の主軸であり、かたやウィザードにおいてもゲートと呼ばれる人々の精神世界=アンダーワールドに侵入して怪人(ファントム)と戦うのが指輪の魔法使いことウィザードの使命です。鎧武・ウィザードという両ライダーは、「世界を移動する」という能力を共通項として持っている。従ってこれら2大ライダーの共演する映画が世界の接続をテーマに持つディケイドのそれに近くなってしまうのは必然とも言えます

 

 そもそも戦国世界での鎧武・ウィザードの役割が結局はワルモノやっつけて人民を飢饉から救うことであり世界を巡って人助けをしてきたディケイドと重なります 前に書いた鎧武夏映画感想でも言いましたが鎧武は本編が非常にハードなので映画とのリンクを密にしてしまうと映画もハードにならざるを得ません。今回の「鎧武の皮を被ったディケイド」的な作りになっているのはこういった事情と、制作側にあった平成ライダー総決算の流れが理由なのかなぁとか思いました

この映画の功績を挙げるとすれば史上初の「レジェンドライダーフォーム」を登場させたことでしょう。見た目サイクロンジョーカーなのにトリガーマグナム使う龍玄とか色々無駄すぎて最高にロックです平成ライダーっぽいです大好きです。恐らくこの時期あたりから「過去ライダーの力を使う」場合の最適な形を模索しだしたんでしょうな。ストーリーの感想ほとんど書いてない気もしますが映画はすっげえ面白いことは間違いなくて晴人がかっこいいので皆さん観てください。雑ですが長くなりすぎたので締めます

 

総評

晴人かっこいい

 

 ブラック・マジシャン・ガールはかわいい