この終わりなき片付けとの格闘記。

ニチアサ感想や日々思ったことを綴っていきます。

仮面ライダージオウ 第1話感想

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祝え、新たな王の誕生を!

 

主人公が第1話で初めてヒーローに変身するタイプの番組(例:仮面ライダーエグゼイド)では、当然ながら変身する前の主人公は私たちと変わらない一般市民なので自然と感情移入できるのが理想です。その辺りをよく意識した第1話だと思いました。

開幕からビックリ展開の連続です。突然説明される未来事情、突然襲ってくる巨大ロボット、突然出会った仮面ライダーなる存在、怪人、未来人…夏休みの終わりに、主人公の常盤ソウゴは昨日までの日常から一転してこんな非日常へと放り込まれるわけです。

未来世界のいきさつやジクウドライバーの出どころ、この世界における仮面ライダーの位置づけやタイムジャッカーの目的を初っ端からいちいち説明してもらえる方が視聴者としては助かるのですが、しかしそれは私たちの「視聴者」としての立場を明確にしてしまいます。最初に与えられる答えが最小限であることによって、物語の外側にいる私たちは初めての変身に戸惑っているソウゴと同じような心境を味わうことができる。

私たちは歴代の平成仮面ライダーの名前や姿、戦い方や弱点を知っています。仮に今後、ジオウが歴代ライダーと拳を交わすことになったとき、歴代ライダーを知っている私たちは彼らに打ちのめされるジオウを見てもどかしい気持ちを抱くかもしれません。しかし考えてもみるとジオウことソウゴは仮面ライダーなんて知ったこっちゃありません(いや、もしかしたら知っているのかもしれませんが…)。ニチアサのスタイルに慣れている我々視聴者に比べ、突然戦いに巻き込まれたソウゴは自力で知識や体術を会得していくしかないぶん脳の負担が相当なものだろうし「よく分からないけどとにかくやるしかない」という場面に数多く出会うはずです。

そういった、毎週毎週が行き当たりばったりな、雲行きの芳しくないソウゴの旅立ちを象徴するかのような1話でした。とにかく情報!情報!!情報の嵐!!!オーマジオウ?アナザーライダー??タイムジャッカー???

劇中のソウゴと同じくらい、いまの我々視聴者も知らないことだらけです。おそらく、結局よく分からないまま話が進んでしまうことも多々あるだろうし、本編中では回収されない謎も出てくるでしょう。しかしその方が、突然タイムトラベルすることになったソウゴに近い気持ちで物語を楽しめるのではないでしょうか。

 

平成仮面ライダー、第20作にして最終作。

主人公は、平成仮面ライダーと同じ18年を生きた(今のところは)普通の少年。

私たちが知る歴史をただなぞるのではなく、「ディケイド」のようにリライトするでもなく、時間旅行を通して知らない歴史を見つけていく。その旅の同伴者として、私たちは今日、常盤ソウゴ=仮面ライダージオウに出会いました。目的地は、ひとまずは平和な世界。ソウゴにとっては、「最高最善の魔王」になるという未来。

旅はまだ始まったばかりです。面白い/面白くないは(建前上)置いといて、とりあえずは10年ぶりのお祭りを楽しむ一参加者になった気持ちで「ジオウ」を追いかけようと思います。ディケイドとWは出してくれよな!映画でもいいから!

 

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