この終わりなき片付けとの格闘記。

ニチアサ感想や日々思ったことを綴っていきます。

(ネタバレ)ガールズ&パンツァー最終章 第2話、感想です!

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君たちはもう夜営するな

 

0時からの最速上映で観てきましたので感想っす!

注意:ネタバレしかないので未見の方は注意。それと素人感想なので間違いとかあっても勘弁してくださ〜い!

 

 

 

 

待ちに待った第2話!

自分は『最終章 第1話』が公開された頃にガルパン本編を見始めたので、「ガルパンの新作を劇場に観に行く」という経験はこれが初めて。ついでに最速上映と銘打たれた興行に行くのも初めてでした。鹿児島ミッテ10は半分くらい席埋まってたなぁ。

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入場者特典の色紙はみほとマリーでした。マリーは食べても太らない体質なんだろう。多分…

 

では本編の感想をば。8割くらいあらすじになっちゃったけど。

 

・前半

『第1話』から続く、対BC自由学園戦 第2ラウンド。夏の王者に一泡吹かせご満悦のBC。副官の押田と安藤の仲はとても良い模様……?

一方の大洗ですが撤退するBCを追いつつ作戦会議。騙されたとはいえ先のピンチを招く遠因を作ってしまった秋山殿ですが、思いつめすぎることもなく冷静に頭を働かせていたのが印象的でした。さらに沙織の思いつきから、ボカージュ(生垣地帯)での戦い方をひらめいた西住隊長副隊長。今回の西住流はなんと

「カモさんチームのルノーの頭身がBCのソミュアに似てるから偽装して(砲身から下は生垣によって隠れる)、BCに『味方に撃たれた』と誤解を抱かせ仲違いを誘い、ついでに包囲網を展開する」

という、BCチームの危うさを突く作戦。相手を豪快に欺くやり方はみほの得意分野なので今に始まったことじゃないんですが、にしてもこの作戦、カモさんチームが時間の問題でほぼ確実に撃破されることが前提になっている気がして、チームメイトの安全を優先するみほらしくないような気が若干しました。まぁ、カモさんにも立ち回り次第で逃げ切るチャンスはあっただろうし(ボカージュ地帯なので難しいですけど)、結果的に勝機へと直結したので大した問題ではないんですが。

策士策に溺れる…というよりは日頃の行いが祟って大幅に戦力を削がれたBC。しかしマリー隊長の指揮の腕は確かなようで、押田と安藤の仲違いを鎮めるだけでなく、「ボカージュは庭」との発言に違わず大洗の車輌を次々撃破。ボカージュでの戦いは『劇場版』の大学生チーム戦でも描かれましたが、生垣地帯での機動力や(時には無理やり道を切り拓くことも含めた)対応力に関してBCは大学生以上の実力がありますね。練度を上げればマジで強豪になり得ると思う

 道が細くルートの限られる生垣地帯では相手の動きを先読みできた方が有利です。最終的にはサメさんチームのMk.IVがその巨体でBCのフラッグ車を足止めし包囲に成功。IV号の砲撃が、マリー隊長のティータイムの終わりを告げていました。

押田・安藤の両名は 「団結すればウチのチームマジで強い」と実感できたようで、これからは互いをリスペクトする関係を築いていくことでしょう。青春!勝った方も負けた方も成長を思わせる後味が残るのが大洗女子の戦車道のいいところですよね。普通に食事会して帰った連中もいたけど

 

試合後は恒例の陸でお買い物タイム。活気が戻ったボコミュージアムでデートに勤しむみほと愛里寿。愛里寿は高校に編入する予定があるとのことですが、どこに入るかは未定の模様。ほう。

他に、大洗まで来ていた知波単学園の福田と一緒に名物「たらし焼き」を食べるアヒルさんチームのシーンが印象的でした。3日後に1回戦を控えているという知波単学園。名門「コアラの森学園」とどう戦うべきか、かつての戦友にアドバイスを求めたのです。知波単といえば「突撃」が印象的ですが、アヒルさんチームはそのワンパターンさを否定することなく「人それぞれの食べ方があるたらし焼きのように、それぞれに合った戦い方がある(意訳)」と何かいい感じのこと言った風に難しい質問をクリアするのでした。

その他の1回戦は結果が出揃った模様。勝ち上がったのは聖グロリアーナ、サンダース、アンツィオプラウダ、黒森峰、そして継続高校。

ものの見事にかつて大洗と共闘したメンツばかりが残ったのでした。継続のミカは出場する気があるのかないのかよく分かりませんでしたが結局出てたのね。このトーナメントからも色々と考察ができますが、展開としてオイシイのは未だ実現していない大洗vs継続高校、そして三度目の正直となるか、聖グロリアーナとのリベンジマッチでしょうか。隊長として頑張るエリカの掘り下げもあるといいな。大洗の試合だけでなく、ライバル校同士の戦いも見てみたいですが尺的に厳しいかなー!

桃から沙織への、生徒会広報の引き継ぎの様子も描かれました。今明かされる、桃ちゃンちの事情。「無遅刻無欠席の桃ちゃんが勉強はからきしなのはなんで?」という疑問に納得が行きましたし、沙織も先輩が笑顔で卒業を迎えられるようにと、決意を新たにしたようでした。

そして、大洗の次なる戦いもまた近づいているのでありました。

桃が告げた、2回戦の相手は—知波単学園

 

・後半

 勝つしかない事情と隊長のプレッシャーがあるとはいえかつての仲間を「突撃しか能がない連中だから余裕だな」とか言っちゃう桃ちゃんほんとに素直だな…しかし「油断は禁物」としっかりたしなめる西住副隊長。1回戦と同じ轍を踏むわけには行きません。

2回戦の舞台は密林。サメさんチームの海賊旗が木に引っかかりまくってひたすら邪魔である。しかしサメチームリーダー・お銀のこだわりでもあるようで…

そうこうしてるうちに持ち前の機動力を生かして知波単が先攻を取ってきた。避けきれないサメチーム。折れる海賊旗…

自らの魂を傷つけられたお銀はあろうことか単身突撃。みほと桃の制止にも耳を貸しません。それどころか「いくら姉さんの命令でも従えません!」と完全に熱暴走状態。旗は折られても敗北フラグは立てるな重要な情報としてお銀は桃の命令に絶対従順というわけではないことが判明。結局撃破され、「次からは心の旗を掲げよう」と反省するお銀でしたが、今後の戦い次第では桃を守るために退却命令を無視して散る展開などもあるやもしれませんね…1話に比べると出番の少なかったサメさんでしたが次回以降に期待ですにゃー。ついでにアリクイさんとレオポンの出番ももっと欲しいぞなもし

あと旗のくだりでカバさんチームが聖グロとの練習試合を思い出して「歴史は繰り返す」って言ってたシーンで観客みんな笑ってました。

若きブレーン・福田の「足踏み突撃(停止射撃)」、「さよなら突撃(転進)」といった校風に沿った新たな作戦(作戦?)で、劇場版の時には無かった臨機応変さを手に入れていた知波単は、もはやかつての弱小校ではありませんでした。一歩リードしてもなお深追いせずにヒットアンドアウェイで堅実に攻める知波単に、大洗もなかなか攻めに転じることができません。そんな中、密林には雨が降り始め、地面に変化が起こります。池にハマったカモさんチームを引き上げるのに一苦労。今回何かと苦労が多いハイブリッド風紀委員ズ。服も顔も泥まみれになっちゃいました。

ちなみに2回戦はBCのマリー、押田、安藤、アズミも見に来ていたのでありましたがマリーは雨が降り出したあたりで「薔薇風呂に入ってもいいかしら?」とか言い出す始末…この指揮官やる気あんのか!?まぁ他校の試合だしいたずらに長引くと暇なんだろうけど…応援しにきて寝過ごす連中もいたし

雨もあがり、試合は夜戦へともつれこみました。実はガルパンでは貴重な夜戦。知波単の福田も「夜戦は初めて」らしいです。大洗にとっては夏のプラウダ戦以来でしょうか。目がこれ以上ないほど輝いている麻子を見て華が驚いてました。

「夜になると知波単は必ず仕掛けてくる」—みほの洞察は的中し、敵は来た。……水中から!

デカいワニにビビらないウサギチームもだいぶ肝が座ったものだなぁと感心しますが、日本の淡水域にワニっていないはずでは…それもそのはず、ワニのように見えたそれは巧妙に(?)偽装された知波単の戦車でした。機動力で攻め立てる知波単。逃げる大洗は初動が遅れたためかなりピンチに陥りますが、そこは新西住流。ちゃんとカウンターを用意してありました。福田もそれに気づいた!しかし僅かに遅かった!

 昼にカモさんがハマった窪地へと誘導され、雨で柔らかくなった場所にフラッグ車を閉じ込められた知波単。フラッグだけでなく結構な数の戦車隊でつっこんだため消耗戦の様相に。

このままでは負ける…絶対的不利な状況でも決して逃げ腰にならないのが知波単の長所ですが、西隊長は「全力で戦って勝つことこそ西住さんへの恩返し」であると、ただ一人冷静さを失っていませんでした。そして思いもよらないことを口にします。

 西さん「転進ではない、撤退だ!」

戦略的撤退—作戦会議で可能性に上ったことすらない命令に、メンバーは動揺を隠せません。そもそも、今や「転進」といえば素直に従うメンバーです。しかし敢えて「撤退」の意識を曲げない西さん。「我々は変わらなければならない」と…突撃だけではない、新たに獲得した強さを活かすために今は逃げる時なのだと。瞬間、福田をはじめとしたメンバー全員の心に冷静さの炎が灯りました。

窪地に残っていた僅かな抜け道から大洗を振り切るチハ戦車たち。大洗は惜しいところで勝機を逃し、一方の知波単も偽装バルーンの手札を晒した状態での、両者一歩も譲らぬ展開で試合は第3話へと持ち越されます。

 

前半のBC戦でもそうだったんですが、今回みほが通信で味方に指示する場面は少なく、またそのような場面でもボイスが当てられていなかったりしました。代わりに、戦いが盛り上がる場面においては相手チームに視点が切り替わり、台詞の情報量も相手チーム側に重きが置かれていました。この演出には、みほの戦術の奇抜さを引き立てる効果(術中にハマる側の視点になるため)と、観客が相手チーム側に感情移入するように仕掛ける効果があります。場面が夜に切り替わってからは殆ど知波単の西さんと福田が主人公のようなもので、そちら側に感情移入している観客としては西さんの発言が重く響いたし、福田の涙を見てこちらも涙ぐんでしまったのでした。

 「戦いながら成長する」という恐るべきポテンシャルを秘めていた知波単学園。突撃精神をコントロールし始めた彼女たちを見て、私は「初戦では弱いポケモンしか使ってなかったのにストーリークリア後に本気を出してきたジムリーダーとの再戦」のような緊張感を抱いたのでした。我ながらどんな例えだよって思うけど本当にそう思ったんだよ……

 私が『最終章』全6話に期待していたのは、「『劇場版』で新たに登場した知波単学園、継続高校の活躍をもっと見たい」ということでした。その一部がこれ以上ない形で見られたので大満足です。第3話の公開時期は未定ですが待った分クオリティに磨きがかかるシリーズなので期待してます!マジで!まほお姉ちゃん元気かな